SEO媒体の種類と特性【オウンドメディア運営者向け】

著者: Decisense編集部公開日: 2025/11/15

SEO媒体をどう選べばいいか分からない...という悩み

「自社のコンテンツをどの媒体で発信すればSEOに効くのか分からない」「WordPressで自社サイトを作るべきか、noteやはてなブログを使うべきか迷っている」――B2B企業のコンテンツマーケティング担当者の多くが、こうした媒体選定の課題に直面しています。

この記事では、SEOに適した媒体(プラットフォーム)の種類と特性、選定基準を体系的に解説します。自社サイトとプラットフォームのメリット・デメリットを比較し、目的に応じた最適な選択肢を提示します。

この記事のポイント:

  • SEO媒体とは検索エンジンからの流入を主体とするコンテンツ配信プラットフォーム
  • 自社サイト(WordPress等)とプラットフォーム(note等)でドメインパワーとカスタマイズ性が異なる
  • 長期的にはSEO資産を蓄積できる自社ドメイン運営が推奨される
  • SEO効果は3ヶ月から半年で現れるため、短期的な成果を期待せず長期的視点が必要
  • キーワード戦略・コンテンツ・テクニカルSEO・外部対策の4つの柱をバランスよく進めることが重要

1. SEO媒体とは:検索エンジンからの流入を主体とするコンテンツ配信プラットフォーム

(1) SEO媒体(SEOメディア)の定義

SEO媒体(SEOメディア)とは、検索エンジン最適化(SEO)を主軸に、検索エンジンからの自然流入を中心としたメディアの総称です。ユーザーが検索するキーワードの意図に沿った記事を作成し、検索結果で上位表示させることで、サイトへの流入を獲得する仕組みです。

SEOメディアは、広告費をかけずに継続的な集客が可能な点が特徴です。一方で、SEO効果が現れるまでには一般的に3ヶ月から半年程度かかるため、1〜3ヶ月の「種まき期間」を設定し、長期的な視点で取り組むことが重要です。

(2) オウンドメディアとの関係

オウンドメディアとは、企業が所有・運営する自社メディア(ウェブサイト、ブログ、カタログ等)で、広告費をかけずに情報発信と顧客獲得が可能な媒体です。SEOメディアはオウンドメディアの一種であり、特に検索エンジンからの流入を重視した運営スタイルを指します。

B2B企業の場合、初期段階ではSEO記事が集客の中心となるケースが多いため、オウンドメディア運営とSEOメディア運営はほぼ同義と考えてよいでしょう。

2. SEO媒体の種類:コンテンツメディアとデータベースサイト

(1) コンテンツメディア(ブログ・ニュースサイト等)

コンテンツメディアは、ニュースサイトやブログなど、読み物が継続的に公開されるタイプのメディアです。記事単位でSEO対策を実施し、キーワードごとに最適化されたコンテンツを作成することで、検索流入を獲得します。

B2B企業のオウンドメディアの多くはこのタイプに該当します。記事ごとにターゲットキーワードを設定し、ユーザーの検索意図に沿った情報を提供することが基本です。

(2) データベースサイト(大量データを体系的に整理)

データベースサイトは、大量のデータを体系的に整理し、ユーザーが検索・閲覧できるようにしたサイトです。求人情報サイトや不動産検索サイトなどが該当します。

データベースサイトでは、ページ数が数万〜数十万規模になるため、テンプレート設計やサイト構造の最適化が重要です。一方、コンテンツメディアでは個別記事の品質向上が中心となります。

(3) 2つの種類で異なるSEO施策

コンテンツメディアでは、記事ごとのキーワード選定、見出し構造の最適化、専門家による独自性確保が重要です。一方、データベースサイトでは、ページテンプレートのSEO最適化、内部リンク構造の設計、XMLサイトマップの適切な設定が中心となります。

B2B企業の多くはコンテンツメディア型のオウンドメディアを運営するため、本記事ではコンテンツメディアを中心に解説します。

3. 自社サイトとプラットフォームの比較:WordPress・note・はてなブログ・Medium

(1) 自社ドメイン運営(WordPress等)のメリット・デメリット

メリット:

  • ドメインパワーが自社資産として蓄積される: SEO評価が自社ドメインに集約され、長期的な資産となる
  • カスタマイズ性が高い: サイト構造、デザイン、SEO施策を自由に実施できる
  • 外部対策の自由度: 被リンク獲得施策やプレスリリースなど、外部対策を自由に実施できる

デメリット:

  • 初期コストがかかる: サーバー費用、ドメイン費用、WordPress構築費用が必要
  • 運用保守が必要: セキュリティ更新、プラグイン管理、バックアップなど定期的な保守作業が必要
  • 初期段階でのSEO効果が低い: 新規ドメインはドメインパワーがゼロからスタートするため、効果が出るまで時間がかかる

(2) プラットフォーム利用(note・はてなブログ・Medium等)のメリット・デメリット

メリット:

  • 初期コスト不要で手軽: アカウント作成のみで即座に記事公開が可能
  • プラットフォームのドメインパワーを活用: 既にドメインパワーがあるため、初期段階でも検索流入が期待できる
  • 運用保守不要: セキュリティ更新やバックアップはプラットフォーム側が対応

デメリット:

  • プラットフォーム依存: プラットフォームの方針変更やサービス終了リスクがある
  • カスタマイズ性が低い: サイト構造やSEO施策の自由度が限定される
  • ドメインパワーが蓄積されない: SEO評価がプラットフォームのドメインに帰属し、自社資産にならない

(3) ドメインパワーとカスタマイズ性のトレードオフ

自社ドメイン運営とプラットフォーム利用は、ドメインパワーとカスタマイズ性のトレードオフの関係にあります。

短期的にはプラットフォームが有利: 既にドメインパワーがあるため、初期段階でも検索流入が期待できます。

長期的には自社ドメインが有利: SEO評価が自社資産として蓄積され、プラットフォーム依存リスクを回避できます。

B2B企業の場合、長期的なSEO資産の蓄積を重視し、自社ドメイン運営(WordPress等)を選択するケースが一般的です。ただし、初期段階でリソースが限られる場合は、noteなどで試験運用してから自社サイトに移行する方法もあります。

4. 媒体選定のポイント:ドメインパワー・カスタマイズ性・運用コスト

(1) ドメインパワー(自社資産として蓄積 vs プラットフォーム依存)

ドメインパワーとは、検索エンジンがドメイン全体に対して評価する信頼度・権威性の指標です。自社ドメインで運営すれば、SEO評価が自社資産として蓄積されます。一方、プラットフォーム利用ではSEO評価がプラットフォームのドメインに帰属し、自社資産にはなりません。

B2B企業の場合、長期的なSEO資産の蓄積を重視するなら、自社ドメイン運営が推奨されます。

(2) カスタマイズ性(SEO施策の自由度)

カスタマイズ性とは、サイト構造、デザイン、SEO施策の自由度です。自社ドメイン運営では、XMLサイトマップの設定、内部リンク構造の最適化、SSL化、パンくずリストの設置など、テクニカルSEOを自由に実施できます。

一方、プラットフォーム利用では、これらの施策が制限されるか、プラットフォーム側の仕様に依存します。

(3) 運用コスト(初期費用・保守費用・リスク)

自社ドメイン運営のコスト:

  • 初期費用: サーバー費用(月額1,000〜3,000円)、ドメイン費用(年額1,000〜3,000円)、WordPress構築費用(外注する場合は数十万円)
  • 保守費用: セキュリティ更新、プラグイン管理、バックアップなど月数時間の作業

プラットフォーム利用のコスト:

  • 初期費用: 無料(アカウント作成のみ)
  • 保守費用: ほぼゼロ(プラットフォーム側が対応)
  • リスク: プラットフォームの方針変更やサービス終了リスク

リソースが限られる初期段階ではプラットフォーム利用が現実的ですが、長期的には自社ドメイン運営への移行を検討すべきでしょう。

5. SEOメディア運営の4つの柱:キーワード戦略・コンテンツ・テクニカルSEO・外部対策

(1) キーワード戦略(ビッグ・ミドル・スモールキーワードのバランス)

キーワード戦略では、ビッグキーワード・ミドルキーワード・スモールキーワードのバランスが重要です。

ビッグキーワード:

  • 「SEO」「マーケティング」など検索ボリュームが大きい一般名詞
  • 流入と収益性が高いが、競争が激しくGoogleのコアアップデート時に順位変動リスクが大きい

ミドルキーワード:

  • 「SEO 埼玉県」「マーケティング 中小企業」などエリアや属性を追加したキーワード
  • ビッグキーワードより競合が少なく、コンバージョンに繋がりやすい

スモールキーワード:

  • より細分化されたニッチなキーワード
  • 検索ボリュームは小さいがアップデート影響が小さく、個人メディアが活躍しやすい

コンバージョンに繋がりやすいキーワードから優先的に対策することで、時間と予算の大幅な削減が可能になります。

(2) 良質なコンテンツ(専門家配置・独自性確保)

コンテンツ制作フローに業界経験者や研究者などの専門家をアドバイザーや監修者として配置することで、競合にはない高品質な記事を実現できます。

また、約69%の記事はリライトなしでは検索順位が伸び続けないため、公開から6ヶ月経過した記事のうち、4〜20位のキーワードを中心にリライトを実施することが推奨されます。

(3) テクニカルSEO(SSL化・サイト構造・XMLサイトマップ)

テクニカルSEOとは、SSL化、サイト構造最適化、パンくずリスト、XMLサイトマップなど、検索エンジンに正しく評価してもらうための技術的な内部対策です。

自社ドメイン運営(WordPress等)では、これらの施策を自由に実施できます。一方、プラットフォーム利用では、プラットフォーム側の仕様に依存します。

(4) 外部対策(被リンク獲得・プレスリリース)

外部対策とは、外部サイトから自サイトへの被リンク獲得施策です。質の高い被リンクはSEO評価向上に寄与します。

プレスリリースの配信や業界団体への加入を通じた被リンク獲得がドメインパワー向上に不可欠です。自社ドメイン運営では、これらの施策を自由に実施できます。

6. まとめ:長期的視点での継続的改善とリライト戦略

SEO媒体の選定では、ドメインパワー、カスタマイズ性、運用コストの3つの観点から比較することが重要です。

次のアクション:

  • 自社の目的と予算を整理する(長期的なSEO資産蓄積 vs 初期コスト削減)
  • 短期的にはプラットフォーム(note等)で試験運用、長期的には自社ドメイン運営への移行を検討する
  • キーワード戦略・コンテンツ・テクニカルSEO・外部対策の4つの柱をバランスよく進める
  • SEO効果は3ヶ月から半年で現れるため、1〜3ヶ月の「種まき期間」を設定し、長期的視点で取り組む
  • 公開から6ヶ月経過した記事のリライトを定期的に実施し、約69%の記事の順位向上を目指す

SEOメディア運営は行動量が勝負です。長期的視点で継続的な改善とリライト戦略を実施し、自社に適した媒体でSEO資産を蓄積しましょう。

※この記事は2025年11月時点の情報です。最新のSEOトレンドや各プラットフォームの仕様は、公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1SEOメディアとは何か?

A1検索エンジンからの流入を主体としたメディアで、検索キーワードの意図に沿った記事を通じてユーザーを誘導し、申込みや購入を促進する仕組みです。広告費をかけずに継続的な集客が可能ですが、効果が現れるまでに3ヶ月から半年程度かかります。

Q2自社サイトとnoteの使い分けは?

A2自社サイト(WordPress等)はドメインパワーが自社資産として蓄積され、カスタマイズ性が高いですが初期コストがかかります。noteはプラットフォーム依存ですが初期コスト不要で手軽です。長期的にはSEO資産を蓄積できる自社サイトが推奨されますが、初期段階ではnoteで試験運用する方法もあります。

Q3SEO効果が出るまでどのくらいかかるか?

A3一般的に実施後3ヶ月から半年で現れ始めます。1〜3ヶ月の「種まき期間」を設定し、長期的視点で取り組むことが重要です。短期的な成果を期待せず、継続的な改善とリライト戦略を実施しましょう。

Q4どのキーワードから対策すべきか?

A4検索ボリュームだけでなく、コンバージョンに繋がりやすいキーワードを優先します。ビッグキーワードは競争が激しく、Googleのコアアップデート時に順位変動リスクが大きいため、ミドル・スモールキーワードとのバランスが重要です。

D

Decisense編集部

Decisenseは、B2Bデジタルプロダクト企業向けに、マーケティング・営業・カスタマーサクセス・開発・経営に関する実践的な情報を提供するメディアです。SaaS、AIプロダクト、ITサービス企業の実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。